江袋村(読み)えぶくろむら

日本歴史地名大系 「江袋村」の解説

江袋村
えぶくろむら

[現在地名]妻沼町上江袋かみえぶくろ

利根川右岸の氾濫原に位置し、南は中奈良なかなら新田・上奈良村(現熊谷市)、西は原井ばらい村、北は弥藤五やとうご村・どう谷戸やと村。村名の由来は村の南方ふく川がめぐり、西にある溜井の形が袋に似ていたことによる(風土記稿)。文永九年(一二七二)八月二五日の関東下知状(光西寺松井家文書)によると、鎌倉幕府は西条盛定が養父盛元(法名如願)から譲り受けた「武蔵国東江袋村」の屋敷名田等を盛定に安堵している。建武元年(一三三四)一〇月一二日、建武政権は西条盛光に東江袋村内の屋敷田畠等を安堵しているが(「雑訴決断所牒」別符文書)、のち別符氏の知行地となったとみられ、永享二年(一四三〇)六月一一日には別符幸忠が甥の菊王丸に重代本領(当時は不知行)として「かミゑふくろの郷」などを譲っている(「別符幸忠譲状写」集古文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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