江陵鳳凰山漢墓(読み)こうりょうほうおうざんかんぼ

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

中国、湖北省江陵県で発見された漢代の墓。1973年9月から11月中旬まで2期に分けて調査された。前漢(前202~後8)初とみられる土坑木椁墓(どこうもっかくぼ)9座から賦税、徭役(ようえき)、貸借、商業などに触れた竹木簡牘(ちくもくかんとく)が出土した。この新出資料は、従来、手薄であった前漢の文帝、景帝期の社会経済状態を探るための有力な手掛りになる。墓主の張偃(ちょうえん)という人物はこの地方の有力者で、五大夫の官爵をもっていた。前記の文書は生前、彼が管理したものであろう。ただこれが公文書であるか私文書であるか、研究者によって意見が異なる。発掘報告および簡牘文章(釈文)は『文物』誌1974年6期および同年7期に掲載されているので容易に知ることができる。[好並隆司]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

関連語をあわせて調べる

今日のキーワード

オーバーシュート

感染症の爆発的な感染拡大を指す。語源は、「(目標を)通り越す」「(飛行機などが停止位置を)行き過ぎる」という意味の英語の動詞「overshoot」。2019年12月に発生した新型コロナウイルスに関して...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android