池田酒(読み)いけださけ

精選版 日本国語大辞典 「池田酒」の意味・読み・例文・類語

いけだ‐さけ【池田酒】

〘名〙 (「いけだざけ」とも) 摂津池田(大阪府池田市)で造られる酒。江戸時代良質をもって知られ、伊丹(いたみ)酒と並び称された。
※天明寛政期酒造一件諸控(1793)「先達て江戸問屋共より〈略〉池田酒入津高初鹿野河内守御役所へ書出し候樽数」

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デジタル大辞泉 「池田酒」の意味・読み・例文・類語

いけだ‐ざけ【池田酒】

江戸時代に、摂津の池田でつくられていた日本酒伊丹酒いたみざけと並んで品質のよいことで知られた。

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世界大百科事典(旧版)内の池田酒の言及

【池田[市]】より

…一方,日用・糸引なども商工業者戸数の26%いた。しかし公認の馬借所も1682年(天和2)困窮のため商札を返上し,運送は猪名川舟運にたより川沿いの新町が発展するが,猪名川は水量変動が激しく不便で,海上交通の便もよく品質改良した灘酒に池田酒は圧迫された。池田炭も生産地から大坂へ直接販売されるようになる。…

【清酒】より

… 地方の酒として,15世紀では摂津の西宮・住吉,和泉の堺,大津の坂本,加賀の宮腰,筑前の博多,16世紀では伊豆の江川,備前の児島,備後の尾道の酒が有名であった。1614年(慶長19)徳川家康は摂津池田郷に朱印状を与え,幕府と九条関白家の保護のもとに,池田酒の興隆が始まった。寛永年間(1624‐44)池田の満願寺屋は江戸への酒の輸送を馬より船に改善した。…

※「池田酒」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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