…フグ目フグ科の海産魚(イラスト)。オヤマフグ(和歌山),ゲンカイフグ(大分)などの地方名がある。分布範囲は北海道南部から朝鮮半島,台湾,中国近海にわたるが,本州中部以南に多い。頭部は大きく,体はやや長いが肥厚し,尾柄部は側扁する。背側は暗褐色で腹面は白く,表面には小棘(しようきよく)が密生している。胸びれの後方と背びれの基底部には大きい黒色斑紋があり,いずれも黄白色の線で縁どられている。胸びれは黄色,背びれは褐色を帯びた灰色,しりびれは白色,尾びれは黒色。…
…精巣は春秋時代の美人西施の乳房をしのばせるとして西施乳と呼ばれ白子酒に用いられ,ひれはあぶってひれ酒にされる。また,肉,骨,内臓を除いて成型しふぐ提灯に製される。【日比谷 京】
[食用]
《和名抄》は〈フク〉〈フクベ〉というとしており,《物類称呼》(1775)は京,江戸で〈フグ〉,西国,四国で〈フグトウ〉と呼ぶとしている。…
※「河豚提灯」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...