日本大百科全書(ニッポニカ) 「河辺(愛媛県)」の意味・わかりやすい解説
河辺(愛媛県)
かわべ
愛媛県中央部、喜多郡にあった旧村名(河辺村(むら))。現在は大洲市(おおずし)の東部を占める地域。肱川(ひじかわ)支流の河辺川流域の山間村で、村域の90%が林地、川沿いに集落が点在する。旧河辺村は、1943年(昭和18)に肱川村へ強制合併されたが、1951年(昭和26)分離独立した。2005年(平成17)長浜、肱川(ひじかわ)2町とともに大洲市に合併。旧大洲(おおず)藩時代にはコウゾの産地で、紙漉(す)きなども行われた。大正時代にはタバコ、クリの栽培に転じ、現在はシイタケ栽培や林業が主である。地域内には屋根付き橋がみられ、そのうちの御幸橋は県の有形民俗文化財となっている。
[横山昭市]