紙漉(読み)かみすき

百科事典マイペディアの解説

紙漉【かみすき】

紙はコウゾ,カジノキ,アサ,ガンピ,ミツマタなどの食物繊維を原料として製された。古くは中国から伝来した基本的な製紙法の溜漉(ためすき)が行われたが,平安初期までに植物の内皮や根から抽出した粘着質を混ぜる日本独自の流漉(ながしずき)を考案,独特の和紙を生んだ。律令時代,紙漉は官営で,中央と国府所在地に専門の紙漉工がいた。需要の増大により奈良時代以降は民間生産の地方産紙が生まれ,室町時代には越前(えちぜん)奉書などの特産地も生まれた。民間の紙漉の多くは他に産業のない農山村民が担ったが,江戸時代には小物なりとして紙漉運上・紙船役などが課せられた。なお商品化した紙は紙商人によって売買され,鎌倉時代には紙座があり,江戸時代には紙商仲間が成立。また紙専売制をとった藩も多かった。
→関連項目和紙

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

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