河道総督(読み)かどうそうとく(その他表記)he-dao-zong-du; ho-tao-tsung-tu

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「河道総督」の意味・わかりやすい解説

河道総督
かどうそうとく
he-dao-zong-du; ho-tao-tsung-tu

中国,明・清時代,漕運のための河道を管理する最高責任者の官職黄河治水などは工部の管轄であるが,漕運の円滑な運営を目的として黄河や運河の管理のために設けられたもの。明の正徳4 (1509) 年に漕運総督同格の総督河道都御史が設置され,それまで漕運総督の管理下にあった河道の管理を任務とした。清朝では両者の職掌分担がより明確になり,江南河道総督,山東河南総督,直隷総督の3名に増員された。

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世界大百科事典(旧版)内の河道総督の言及

【大運河】より

…清になると漕運総督は淮安に駐在し,北京の倉場総督と連絡をとって漕運を確保するのが責任であった。明代と違うのは,河道の管理者として別に河道総督がおかれたことである。これは1729年(雍正7)におかれたもので,江南河道総督は清江浦に,河南山東河道総督は済寧に駐在し,運河を南北に分けて(済寧から北は北河,南は南河)管理し,1855年(咸豊5)に黄河道が北に移るまで続けられた。…

※「河道総督」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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