沿岸漁業構造改善政策(読み)えんがんぎょぎょうこうぞうかいぜんせいさく

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「沿岸漁業構造改善政策」の意味・わかりやすい解説

沿岸漁業構造改善政策
えんがんぎょぎょうこうぞうかいぜんせいさく

沿岸漁業の生産性の向上と所得増大をはかることを目的として,その生産構造,経営組織を改善しようとする政策。 1960年代からの高度経済成長のもとで,沿岸漁業者と他産業従事者との間に所得格差が生じたため,高い所得をあげうる漁家経営を育成する政策が展開された。これを促進する施策として,1962年度から沿岸漁業構造改善事業が実施され,漁場改良・造成事業および冷蔵庫,種苗生産施設などの共同利用施設の整備事業に対する補助漁船の近代化のための低利融資などが実施された。また,1988年より新沿岸漁業構造改善事業が開始され,近年の沿岸漁業を取巻く環境の大きな変化に対処するため,(1) 資源培養,管理型漁業の推進,(2) 計画生産体制の確立,(3) 漁村社会の活性化を目標としている。

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