法飯(読み)ほうはん

精選版 日本国語大辞典 「法飯」の意味・読み・例文・類語

ほう‐はん ホフ‥【法飯】

〘名〙
多聞院日記‐文祿三年(1594)正月二七日「夕飯にはうはん」
肉類を除き精進料理として僧家の食した飯。
※三議一統大双紙(15C前)法量門「法飯、傍飯、菜飯とも三つの仕立心得有べし、〈略〉法飯はしゃうしんに限る歟、のり以下の物を粉には置物也」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の法飯の言及

【五目飯】より

…江戸時代には骨董飯と書いて〈ごもくめし〉と読ませた。より古く芳飯(ほうはん)(包飯,苞飯,法飯とも書く)と呼ばれたのも同じもので,《料理網目調味抄》(1730)に〈鳧(かも)飯,雉子(きじ)飯,鰝(えい)飯,めばる飯,初茸・松茸めし,皆鶏飯悖(けいはんもどき)にして芳飯也,……又葱(ねぎ),牛旁(ごぼう),しめじ,椎茸,芹,焼麩,何れも線に切(きり),味付(あじつけ),飯に覆たる皆包飯也〉とある。好みの材料をこまかく切って調味し,茶飯ふうに炊きあげた飯に混ぜるか,米に混ぜて炊きあげる。…

【芳飯】より

…苞飯,法飯,餝飯などとも書く。《本朝食鑑》(1697)は,これはもともと僧家の料理で,飯の上に,野菜や乾魚を細かく切って煮たものあるいは焼いたものをのせ,汁をかけて食う,としている。…

※「法飯」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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