波多江村(読み)はたえむら

日本歴史地名大系 「波多江村」の解説

波多江村
はたえむら

[現在地名]前原市波多江

うるう村の南に位置し、西部雷山らいざん川が北流する。「続風土記拾遺」が引く永禄一一年(一五六八)に波多江上総介種宗入道崇含が記した旧記によると、「筑前国志摩郡内波多江庄」はもと「波多部」と号し、天長三年(八二六)波多江に改めたという。元亀二年(一五七一)七月一〇日の今津村四所・登志両社領田畠屋敷坪付(児玉採集文書/大日本史料一〇―七)に「中通ニ在之御神領田数坪付之事」としてみえる上成里名内の「一所五段四百文田土貢銀十二文目近年寺立候」は、「ハタゑ西方院」が給主であった。当地西山浄土宗の西方さいほう寺は波多江種賢の子が出家し桂空と号し、文禄二年(一五九三)に建立したというが(続風土記拾遺)西方院は同寺の前身であろう。

天正一九年(一五九一)三月二三日の志摩郡惣田数付(朱雀家文書)によれば田六九町七段余・畠七町九段余。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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