洋上防空(読み)ようじょうぼうくう(その他表記)maritime air defense

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「洋上防空」の意味・わかりやすい解説

洋上防空
ようじょうぼうくう
maritime air defense

航空機やミサイルなど空からの脅威に対し,海上交通路を防衛すること。防衛改革委員会に設置された洋上防空体制研究会は,近年の航空機の性能の向上,射程の長いミサイルの出現などを考慮し,効率的な洋上防空体制の在り方を検討してきた。そのうち海上交通の安全確保を図る場合の洋上防空体制についての検討結果は,1987年 12月の安全保障会議において了承された。その内容は,(1) OTHレーダを軸として早期に相手を探知するための監視機能,(2) 早期警戒機要撃戦闘機により敵のミサイル発射前に母機を要撃する機能,(3) 発射されたミサイルに護衛艦が対処する機能,をカバーするといわれる。この結果,護衛艦隊の防空能力の向上のためイージス・システムが新たに採用されることとなった。

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