山川 日本史小辞典 改訂新版 「浄瑠璃寺阿弥陀如来像」の解説
浄瑠璃寺 阿弥陀如来像
じょうるりじあみだにょらいぞう
本堂に安置される九体阿弥陀像。来迎(らいごう)印を結ぶ周丈六像を中心に,半丈六の定印像を4体ずつ左右に配する。中尊は寄木造,脇仏は割矧(わりはぎ)造と寄木造のものがあり,漆箔仕上げで,作風は典型的な定朝(じょうちょう)様を示す。藤原時代に流行した九体阿弥陀像の唯一の遺品だが,制作年代については,「浄瑠璃寺流記事」によって1047年(永承2)と1107年(嘉承2)の2説がある。中尊像とほかの8体の間に年代差を認める説もある。高さは中尊224.0cm,脇仏139.0~145.0cm。国宝。
出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報