浮勢(読み)うきぜい

精選版 日本国語大辞典 「浮勢」の意味・読み・例文・類語

うき‐ぜい【浮勢】

〘名〙 本隊から離れて待機し、戦況に応じて、敵の不意をついたり、味方を助けたりすることを目的とする軍勢。浮備え。
太平記(14C後)三六「兵八百余騎を卒(そつ)して、敵の近付ん所へ懸合せんと、浮勢(ウキゼイ)に成て扣(ひか)へたり」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の浮勢の言及

【浮役】より

…江戸時代の雑租の一種。戦国時代に浮役とは,浮役衆または浮勢(うきぜい),浮備(うきそなえ)ともいわれて予備軍を指すが,近世には年貢の一種と理解されている。年貢は田畑にかかる正租の本途物成(ほんとものなり)と,それ以外の山林,原野,河海などにかかる雑租の小物成に大別することができ,小物成はさらに毎年,定額でかかるものと,臨時にかかるものとに分かれるが,臨時にかかるものを浮役という。…

※「浮勢」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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