消え失せる(読み)キエウセル

デジタル大辞泉 「消え失せる」の意味・読み・例文・類語

きえ‐う・せる【消え失せる】

[動サ下一][文]きえう・す[サ下二]
そこにあったものが見えなくなる。「人込みの中に姿が―・せる」
死ぬ。
「―・せ給ひにしことを思し出づるに」〈夕霧

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「消え失せる」の意味・読み・例文・類語

きえ‐う・せる【消失】

  1. 〘 自動詞 サ行下一段活用 〙
    [ 文語形 ]きえう・す 〘 自動詞 サ行下二段活用 〙
  2. 事物がすっかり消えてなくなる。または、人が姿を消す。
    1. [初出の実例]「雪こそは春日消ゆらめ心さへ消失(きえうせ)たれや言も通はぬ」(出典万葉集(8C後)九・一七八二)
    2. 「夢に見えつるかたちしたる女、面影に見えてふときえうせぬ」(出典:源氏物語(1001‐14頃)夕顔)
  3. 人の命が絶える。死ぬ。
    1. [初出の実例]「此の身は雲のごとし。久しからずしてきえうせぬ」(出典:観智院本三宝絵(984)下)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android