涛涛(読み)とうとう

精選版 日本国語大辞典 「涛涛」の意味・読み・例文・類語

とう‐とうタウタウ【滔滔・濤濤】

  1. 〘 形容動詞ナリ活用タリ 〙
  2. 水がさかんに流れるさま。多量の水を悠然とたたえているさま。淘淘
    1. [初出の実例]「今日遊行見勝間田池、水影濤々蓮花灼々」(出典万葉集(8C後)一六・三八三五・左注)
    2. [その他の文献]〔詩経‐斉風・載駆〕
  3. 弁舌のよどみのないさま。次々とよどみなく話すさま。蕩蕩。
    1. [初出の実例]「気象たかく弁舌滔滔として」(出典:滑稽本・浮世床(1813‐23)初)
  4. おしなべて一様であるさま。また、世の風潮などが一つの方向に勢いよく移るさま。
    1. [初出の実例]「今時以妖術乱愚民者、滔々皆是也」(出典:空華日用工夫略集‐応安七年(1374)一二月五日)
    2. 「滔々(タウタウ)たる無学社会を視れば」(出典:福翁百話(1897)〈福沢諭吉〉三二)
    3. [その他の文献]〔論語‐微子〕
  5. 広大なさま。無辺であるさま。かぎりなくひろがるさま。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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