淡気郷(読み)たむけごう

日本歴史地名大系 「淡気郷」の解説

淡気郷
たむけごう

和名抄」所載の郷。中世遠山とおやま庄内手向とうげ郷の存在が知られ、現山岡やまおか町に上手向かみとうげ・下手向の地名が残るが、これはタムケからの自然な変化の過程を伝えている。所在地については嘉吉元年(一四四一)の足利将軍家御教書写(内閣文庫蔵古文書集)に「手向郷内上明智」とあることや、暦応三年(一三四〇)二月一〇日の覚心譲状写(遠山文書)の内容から、現恵那郡南西部を中心とした山岡町明智あけち町と瑞浪みずなみすえ地区とその周辺の一部を含んだ地域と考えられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の淡気郷の言及

【山岡[町]】より

…明知(あけち)鉄道,国道363号線が通じる。古代は《和名抄》にみえる淡気(たむけ)郷,中世は遠山荘に含まれ,近世は上手向(かみとうげ),下手向など5ヵ村が中山道大井宿(現,恵那市)の助郷であった。古くからの水田地帯で,寒天と陶土の町としても知られる。…

※「淡気郷」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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