深入(読み)じんにゅう

精選版 日本国語大辞典 「深入」の意味・読み・例文・類語

じん‐にゅう‥ニフ【深入】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( 「しんにゅう」とも ) 深くはいり込むこと。ふかいり。
    1. [初出の実例]「この深入は禅定なり。深入禅定は見十方仏なり」(出典:正法眼蔵(1231‐53)見仏)
    2. 「敵地に深入して其様子を探索せんとするには」(出典:兵士懐中便覧(1868)〈福沢諭吉訳〉)
    3. [その他の文献]〔法華経‐如来寿量品〕〔史記‐衛青伝〕
  3. ( [梵語] niyantri の訳語。束縛し支配する者の意 ) 仏語。欲望の対象をむさぼり、執着すること。貪欲。〔文明本節用集(室町中)〕 〔翻訳名義集‐六〕

ふか‐いり【深入】

  1. 〘 名詞 〙 奥深くはいりこむこと。また、度を越して深く関係すること。
    1. [初出の実例]「判官ふか入してたたかふ程に」(出典:平家物語(13C前)一一)
    2. 「いつの間にかその道に深入りして」(出典:大鳥圭介南柯の夢(1955)〈河上徹太郎〉二)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android