温鳥(読み)ぬくめどり

精選版 日本国語大辞典 「温鳥」の意味・読み・例文・類語

ぬくめ‐どり【温鳥】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 冬の寒い夜、鷹が小鳥を捕えてつかみ、その羽毛で足をあたためるということ。また、その小鳥。翌朝これを放してやり、その日は小鳥の飛び去った方向へは行かないと言い伝える。《 季語・冬 》 〔運歩色葉(1548)〕
    1. [初出の実例]「鷹のとるこぶしの内のぬくめ鳥氷る爪根のなさけをぞ知る」(出典:後京極殿鷹三百首(15C後‐16C後)冬)
  3. 親鳥ひなを羽の下に入れてあたためること。
    1. [初出の実例]「羽がひの下のぬくめどり、恩愛こそは哀れなれ」(出典:浄瑠璃・百合若大臣野守鏡(1711頃)三)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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