なさけ

世界大百科事典 第2版「なさけ」の解説

なさけ

他にはたらきかけるあわれみ,思いやりなど,人間としてのあたたかい心づかいをいう。もとは,他人に見えるようなかたちを伴う心づかいをいったので,親子,兄弟,夫婦などの間については用いられなかった。のち,人間らしい思いやりから転じて,みやび,趣,風流などを理解する洗練された心をいうようになり,さらに風情趣向などをさすことばとして用いられた。また中世以降,男女が惹かれあう心,恋心をいったり,情事や好色の心をさすことばにもなった。

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

今日のキーワード

李下に冠を正さず

《スモモの木の下で冠をかぶりなおそうとして手を上げると、実を盗むのかと疑われるから、そこでは直すべきではないという意の、古楽府「君子行」から》人から疑いをかけられるような行いは避けるべきであるというこ...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android