朝日日本歴史人物事典 「源庶明」の解説
源庶明
生年:延喜3(903)
平安中期の公卿。従三位。広幡中納言と称される。斉世親王と山城守橘公廉の娘の子。宇多天皇の孫。賜姓源氏。京官を歴任し,39歳で参議,天暦7(953)年,中納言に進んだ。侍従だった23歳のとき賀茂臨時祭の祭使を務めた。慈覚大師(円仁)の伝記(『慈覚大師伝』)の一本を斉世親王が編纂し,子の英明(庶明の弟)が完成,天慶2(939)年に延暦寺に進呈されたが,この成立経緯を記した跋文を庶明が書いている。邸宅は鴨川近くにあった広幡邸。娘計子は村上天皇の妃となった広幡御息所。
(朧谷寿)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報