20世紀日本人名事典 「滝田 樗陰」の解説
滝田 樗陰
タキタ チョイン
明治・大正期の編集者
- 生年
- 明治15(1882)年6月28日
- 没年
- 大正14(1925)年10月27日
- 出生地
- 秋田県秋田市手形新町
- 本名
- 滝田 哲太郎
- 学歴〔年〕
- 東京帝大法科中退
- 経歴
- 東大在学中に「中央公論」で翻訳の仕事を始め、明治37年中央公論社に正式に入社し編集者となる。一時期、新聞記者にあこがれて国民新聞社に入社したが、間もなく中央公論社に復帰。宗教的、倫理的色彩の強かった「中央公論」に文芸欄をもうけ、小説を載せたので発行部数がのびることとなった。明治39年以降年4回の「文芸付録」は文壇の檜舞台となり、ここに登場するかどうかが作家の文壇的地位を決定するほどであった。新人の発掘にも力をそそぎ、多くの作家をも育成した。文芸のみならず政治、社会思想にも関心が深く、吉野作造や大山郁夫らにも多く執筆させ、大正デモクラシーの拠点となった。明治後期から大正時代の名編集者として知られている。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報