漬く(読み)ツク

デジタル大辞泉 「漬く」の意味・読み・例文・類語

つ・く【漬く/浸く】

[動カ五(四)]
大量にあふれ出た水にひたる。つかる。「ゆかまで水が―・く」
(漬く)漬物に味がしみて、食べごろになる。つかる。「ナスがよく―・いた」
[動カ下二]つ(漬)ける」の文語形

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「漬く」の意味・読み・例文・類語

つ・く【漬】

  1. [ 1 ] 〘 自動詞 カ行五(四) 〙
    1. 物がひたるほど水がいっぱいになる。水にぬれる。ひたる。
      1. [初出の実例]「広瀬川袖衝(つく)ばかり浅きをや心深めて我が思へるらむ」(出典万葉集(8C後)七・一三八一)
      2. 「さて、池めいてくぼまり、水つけるところあり」(出典:土左日記(935頃)承平五年二月一六日)
    2. 塩気がしむ。漬物がよく熟する。
      1. [初出の実例]「『そんなら五分づけを出しんせうか〈略〉』もじとだなから、重くみのふたちゃわんを出す。あけてみて、『ウウこいつはよくついた』」(出典:洒落本・傾城買四十八手(1790)やすひ手)
  2. [ 2 ] 〘 他動詞 カ行下二段活用 〙つける(漬)

なず・くなづく【漬】

  1. 〘 自動詞 カ行四段活用 〙 水にひたる。つかる。
    1. [初出の実例]「漚 奈津久 又、比太須 又、宇留保須也」(出典:新撰字鏡(898‐901頃))

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