漬ける(読み)ツケル

デジタル大辞泉 「漬ける」の意味・読み・例文・類語

つ・ける【漬ける/浸ける】

[動カ下一][文]つ・く[カ下二]
水などの中に入れておく。ひたす。「洗濯物を水に―・ける」「豆を一晩―・けておく」
(漬ける)食材を、塩・ぬか味噌みそこうじなどの中に入れて、味をしみこませる。漬物にする。「梅の実を塩で―・ける」「大根を―・ける」
[用法]つける・ひたす――「足を湯につける(ひたす)」「魚を醤油につける(ひたす)」など、液体の中に入れる意では相通じて用いられる。◇「塩につける」「味噌につける」「大根をつける」「白菜をつける」は「つける」だけの用法で、「ひたす」は使わない。◇「布切れアルコールをひたす」のように液体を含ませることは「つける」とは言わない。◇「ひたす」は液体を染み込ませ、ぬれた状態にすることに重点があり、「つける」は液体やその他のものの中に沈め入れることに重点がある。◇「漬け物」は塩をかけ重しを加えて一定時間そのままにしておくが、「浸し物」は熱湯でさっとゆでるだけである。
[類語]浸る漬かる浸す

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「漬ける」の意味・読み・例文・類語

つ・ける【漬】

  1. 〘 他動詞 カ行下一段活用 〙
    [ 文語形 ]つ・く 〘 他動詞 カ行下二段活用 〙
  2. 水にひたす。
    1. [初出の実例]「潮満瓊を漬(ツケ)ば、則ち、潮忽に満たむ」(出典日本書紀(720)神代下(鴨脚本訓))
    2. 「買ふて持て来たばかり、ウヲータア〔水〕に浸(ツケ)んからだ」(出典:当世書生気質(1885‐86)〈坪内逍遙〉九)
  3. 肉・魚・野菜などを、塩、ぬかみそなどに入れておく。漬物にする。
    1. [初出の実例]「薑(はじかみ)、つけたる蕪、堅い塩ばかりして」(出典:宇津保物語(970‐999頃)蔵開下)

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