瀘定(読み)ろてい

日本大百科全書(ニッポニカ) 「瀘定」の意味・わかりやすい解説

瀘定
ろてい / ルーティン

中国、四川(しせん)省中西部の県。カンゼチベット族(蔵族)自治州東端、大渡河(だいとが)東岸に位置する。人口8万8387(2010)。咱里(さつり)、沈辺、冷辺の3土司(どし)の地を辛亥(しんがい)革命後に瀘定県とし、1928年西康(せいこう)省に入れたが、1955年の同省の省廃止で四川省に編入された。古来チベットとの交通要地で、今日も川蔵(せんぞう)自動車道(成都ラサ)上にある。清(しん)代に大渡河に架けられた長さ94メートルの鉄索吊橋(つりばし)の瀘定橋は、長征途上の紅軍が1935年5月にこれを強行突破して北上した革命史跡として有名である。このほか、氷河の景観で知られる海螺溝(かいらこう)や二郎山などの名勝がある。

[小野菊雄・編集部 2017年8月21日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む