日本大百科全書(ニッポニカ) 「大渡河」の意味・わかりやすい解説
大渡河
だいとが / タートゥーホー
中国、四川(しせん)省西部を流れる川。揚子江(ようすこう)水系岷(びん)江の最大の支流。青海省バインハル山脈南面からの河川が四川省北西部に入り、東流、ついで南流して大雪(だいせつ)・邛崍(きょうらい)両山脈間の峡谷を流れ、石棉(せきめん)から東流、さらに北東流して楽山(らくざん)で岷江に流入する。上流の金川(きんせん)からは大金川、中流のロンザツから大渡河とよばれる。全長1070キロメートル。革命記念地瀘定(ろてい)橋は中国紅軍の長征における強行渡河点であり、最下流部には龔嘴(きょうし)と銅街子(どうがいし)の水力発電所がある。
[小野菊雄]