…湯起請は史料の上では15世紀,室町時代中ごろのものが最も多いが,おそらく在地の慣行ではもっと古くから行われていたものであろう。 ところで,戦国時代末から江戸時代初頭にかけては,理非相半ばして決着をつけがたいような境相論に際しては,鉄火(火起請)もしばしば行われた。これは掌に牛玉宝印(ごおうほういん)を広げ,その上に灼熱した鉄棒,鉄片を受け,湯起請と同じように,かたわらの棚の上に置くものである。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」