熊野海賊(読み)くまのかいぞく

精選版 日本国語大辞典 「熊野海賊」の意味・読み・例文・類語

くまの‐かいぞく【熊野海賊】

  1. 〘 名詞 〙 平安末期から戦国時代にかけて紀伊国熊野地方を根拠地として活躍した海上勢力。源平屋島合戦のときは源氏に味方し、南北朝時代一三三六‐九二)には南朝方として活躍した。田辺社別当堪増や新宮別当堪誉らはその指導者として有名。熊野水軍

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の熊野海賊の言及

【熊野水軍】より

…熊野海賊ともいう。豊富な材木と良港を背景にもつ熊野地方には,古くから水軍が発達し,中央政界の動向とも密接に関係した。…

【水軍】より

熊野水軍(海賊)に出自をもつ九鬼嘉隆は,織田信長の北伊勢攻撃の際に船将として参加し,志摩一国を与えられて鳥羽に居城した。同じく熊野海賊出身の堀内氏善(紀伊新宮)や杉若氏宗(紀伊田辺)も大名化している。村上水軍(海賊)を構成する能島氏,来島(くるしま)氏,因島氏らは古くから瀬戸内海の交通を支配していたが,同じく瀬戸内の海賊衆である乃美氏,小泉氏,生口氏らは小早川氏の一族であったことから,村上海賊と毛利,小早川氏との間に盟約関係が結ばれるようになる。…

※「熊野海賊」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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