最新 地学事典 「燐灰岩」の解説
りんかいがん
燐灰岩
phosphate rocks
リン酸塩鉱物が主体の堆積岩。主要なリン酸塩鉱物はりん灰石で,火成岩や変成岩に由来するものも少なくない。しかし,りん灰石鉱床として価値がある規模のものは,湧昇流の顕著な環境で形成された細粒の堆積岩である。完新世におけるリン酸塩鉱物の多い堆積物は,米大陸西岸域,ヨーロッパ・アフリカの西岸域に多く,石灰質生物礁の多い太平洋西部などでは逆に少ない。このような堆積物は,カルシウムリン酸塩鉱物として生化学的にも無機化学的にも生産され堆積することから,リンの海洋循環に関する研究では注目されている岩石である。また,陸水環境下で形成される鳥糞石(グアノ)やコウモリ糞石など,交代作用によって形成されるりん灰岩のほかに,りん灰石を含む岩石の酸化風化・濃集作用によって形成されたりん灰岩も知られている。
執筆者:藤原 隆代・沖村 雄二
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

