片便(読み)かただより

精選版 日本国語大辞典 「片便」の意味・読み・例文・類語

かた‐だより【片便】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 先方から持って来られた便りに対して、その返事を持ち帰る人がおらず、ことづけようのない手紙片便宜(かたびんぎ)
    1. [初出の実例]「かただよりなれば、この返しもせずなりぬ」(出典:為忠集(鎌倉中か))
  3. こちらからは便りをするが、先方からは返事がこないこと。
    1. [初出の実例]「やまがつの荒野(あらの)をしめて住みそむるかただよりなる恋もするかな」(出典山家集(12C後)中)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android