20世紀日本人名事典 「片山 東熊」の解説
片山 東熊
カタヤマ トウクマ
明治・大正期の建築家
- 生年
- 安政1年12月20日(1855年)
- 没年
- 大正6(1917)年10月23日
- 出生地
- 長門国萩(山口県)
- 学歴〔年〕
- 工部大学校造家学科(現・東京大学工学部建築学科)〔明治12年〕卒
- 学位〔年〕
- 工学博士〔明治24年〕
- 経歴
- 維新後横浜で英学を修め、英人建築家コンドルが教鞭をとる工部大学校造家学科の第1回卒業生となる。工部省技手となり、14年コンドル設計の有栖川宮邸建築掛となり、以後外務省御用掛などを経て、19年から宮内省に勤務、多くの宮廷建築に従事した。内匠寮技師となり、東京帝大工科大学講師を兼任、37年内匠頭となったが、のち辞して大正4年宮中顧問官。代表作は東宮御所御造営技監として手掛けた42年の東宮御所(のち赤坂離宮、現・迎賓館)で、明治期洋風建築の集大成、頂点を示す建築とされる。他に日赤病院、奈良帝室博物館、京都帝室博物館、東京帝室博物館表慶館、神奈川県庁舎、桃山御陵なども手掛けた。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報