牛仏(読み)ウシボトケ

関連語 名詞 出典 実例

精選版 日本国語大辞典 「牛仏」の意味・読み・例文・類語

うし‐ぼとけ【牛仏】

  1. 〘 名詞 〙 この世の迷っている人を救うために、牛に姿を変えて現われた仏。法華経大白牛車思想背景にあると思われる。
    1. [初出の実例]「関寺といふ所にうし仏現れ給て、よろづの人参り見奉る」(出典:栄花物語(1028‐92頃)峰の月)

牛仏の語誌

万寿二年(一〇二五)五月頃、近江逢坂関の東にあった関寺造営の際に使用されていた牛が、仏の化身であるという噂が広まり、京中の貴族たちが皆出向いてこれを尊崇したといい、この牛を「牛仏」とひろく呼んだ。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android