物好(読み)ものごのみ

精選版 日本国語大辞典 「物好」の意味・読み・例文・類語

もの‐ごのみ【物好】

〘名〙 (形動)
① 特別な物事を好むこと。珍しい物事や風流、趣味などに心を用いること。また、そのさま。
源氏(1001‐14頃)梅枝「このものごのみするわかき人々、心みんとて」
② 物を選り好みすること。また、そのさま。
浮世草子好色五人女(1686)二「男もつ共織人はいやといはれければ〈略〉それはいらざる物好(モノコノ)み」

もの‐ず・く【物好】

〘他カ四〙
① 好きになる。
※浮世草子・傾城禁短気(1711)一「有馬屋の山といふ大臣、女郎新町の茨木屋の半太夫を物ずき」
② 特別の趣向を凝らして行なう。好みに合わせてある事を行なう。
俳諧鶉衣(1727‐79)前「和田殿の大磯がよひに、頭巾の名に物ずかれてより」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android