特別受益者(読み)とくべつじゅえきしゃ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「特別受益者」の意味・わかりやすい解説

特別受益者
とくべつじゅえきしゃ

被相続人から遺贈を受けたり,婚姻養子縁組独立にあたって被相続人から贈与を受けていた相続人をいう。共同相続人中に特別受益者がいる場合には,このような遺贈や贈与を考慮しないと不公平になるだけでなく,被相続人の意思に反するおそれもある。そこで,民法は具体的相続分算定にあたって贈与の額を計算上相続財産に持戻し,これを加えたものをみなし相続財産として各相続人の取り分を算出したのち,特別受益者である相続人については受益額を控除した残額をその相続分とした (903条) 。

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