特殊因子(読み)とくしゅいんし(その他表記)special factor

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「特殊因子」の意味・わかりやすい解説

特殊因子
とくしゅいんし
special factor

心理学用語。特に知能検査などで多数項目テストを行い,その測定値からそれらに共通している一般因子,あるいは共通因子成分を差引いた残りの成分 (残差成分) を特殊因子という。特定のテストによって測定された特殊能力を意味するが,実際には測定における誤差成分も混入する。

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世界大百科事典(旧版)内の特殊因子の言及

【因子分析】より

…このために因子を抽出する方法が因子分析である。C.E.スピアマンは33人の生徒に古典,英語,数学などの6種のテストを行った得点のデータから,一つのテストで高得点をとれば他のテストでもよい成績をあげるという相関構造を観察して,各テストの得点は知力とも名づくべき因子(共通因子)とテストごとに固有の因子(特殊因子)の結合によって生じるとした(1904)。その後,サーストンLouis Leon Thurstone(1887‐1955)らは精神的能力は複数個の独立な共通因子と特殊因子によって説明されるという一般的因子モデルを提唱した。…

※「特殊因子」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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