犬自物(読み)いぬじもの

精選版 日本国語大辞典 「犬自物」の意味・読み・例文・類語

いぬ‐じもの【犬自物】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「じもの」は「のようなもの」の意の接尾語 )
  2. ( 副詞的に用いる ) 犬のように。犬のごとく。一説に、「道に伏す」にかかる枕詞とする。
    1. [初出の実例]「世の中は かくのみならし 伊奴時母能(イヌジモノ) 道に伏してや 命すぎなむ」(出典万葉集(8C後)五・八八六)
  3. 犬のようなもの。犬の類。転じて、とるに足りない軽蔑すべきもの。犬畜生
    1. [初出の実例]「あら金の地を走る犬じもの、久方の天をかける鳥の類ひは」(出典:談義本・根無草(1763‐69)後)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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