独逸(読み)ドイツ

精選版 日本国語大辞典 「独逸」の意味・読み・例文・類語

ドイツ【独逸】

  1. ( [オランダ語] Duitsch ) ヨーロッパ大陸の中央部、北はバルト海・北海の海岸から南はアルプスに至る間の地域。民族大移動後に定着したゲルマン諸族がフランクに征服され、八四三年、現在のドイツの起源となった東フランク王国が成立。九六二年神聖ローマ帝国に発展したが、国内は半独立の諸侯によって支配され、一八〇六年解体後は南東オーストリア北東プロシアが覇を競った。七一年、プロシアによって統一が成りドイツ帝国が誕生。専制政治と近代的経済政策で海外に植民地をもつ大帝国に発展し、諸列強と対立するに至り第一次世界大戦が起こった。敗戦と革命により一九一九年にワイマール共和国が成立。経済の破綻ナチス台頭を許し、第二次世界大戦が発生。四五年再び敗れて占領され、四九年、イギリス・アメリカ・フランスの占領地区にドイツ連邦共和国(西ドイツ)が、ソ連占領地区にドイツ民主共和国(東ドイツ)が生まれたが、九〇年、東ドイツが西ドイツに編入され再統一された。主な住民はゲルマン人で、多少ケルト人・ローマ人・スラブ人と混合し、中・近世を通じてドイツ民族が形成された。言語はドイツ語。首都ベルリン。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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