玉山書院(読み)ぎょくさんしょいん(英語表記)Oksan Sǒwǒn

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「玉山書院」の意味・わかりやすい解説

玉山書院
ぎょくさんしょいん
Oksan Sǒwǒn

大韓民国(韓国),キョンサンプク(慶尚北)道南東部のキョンジュ(慶州)市郊外にある新儒教,すなわち性理学の学者養成機関(→書院)。16世紀の朝鮮王朝時代における性理学の先駆者,李彦迪(りげんてき。晦斎)をまつる。宣祖5(1572)年建立。建物は進入部,講堂部,祠堂(廟)部,付属舎の四つの部分で構成されている。進入部に位置する無邉楼をくぐり抜けると,12×18mの中庭があり,これを取り囲む講堂部が書院の中心で,開放的な造りとなっている。17棟からなり,主要建築物が進入部,講堂部,祠堂部の順で一本の軸線上に配置されている。2010年にキョンジュ市の歴史的村落ヤンドン(良洞)村の構成資産として,2019年には歴史的に重要な新儒教の教育機関として国内の八つの書院とともに世界遺産の文化遺産に登録された。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android