基準電極の一つでカロメル電極ともいう。図のようなガラス容器の中に,まず純粋な水銀Hgを入れ,つぎに塩化水銀(Ⅰ)(甘汞)Hg2Cl2と水銀と塩化カリウムKCl水溶液とをよく混ぜ合わせて糊状にしたものを入れる。そのうえに塩化水銀(Ⅰ)で飽和した塩化カリウム水溶液をみたすと,
Hg|Hg2Cl2|KCl水溶液
で表される甘汞電極ができあがる。この電極系の電極反応は
1/2Hg2Cl2+e⁻⇄Hg+Cl⁻
で,平衡電極電位は塩化カリウム溶液の濃度で異なる。0.1mol/dm3KClの場合には0.334V,1mol/dm3KClでは0.281V,また飽和水溶液では0.241V(いずれも標準水素電極対比,25℃の値)である。作るのが比較的容易で使いやすいうえに,電極電位の安定性や再現性がよいので,pH測定の際の基準電極をはじめとして電気化学的な電極電位の測定に広く用いられる。
執筆者:玉虫 伶太
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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