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電極反応 デンキョクハンノウ

デジタル大辞泉の解説

でんきょく‐はんのう〔‐ハンオウ〕【電極反応】

電極と電解質溶液との界面で生じる、電気化学的な反応の総称。電極間の電圧をかけると、負の電位をもつ陰極(この場合はカソード)ではイオンの還元と陽イオン放電がおこり、正の電位をもつ陽極アノード)ではイオンの酸化、水酸化物イオンの放電、金属の溶出がおこる。また、化学電池における電極反応を半電池反応という。

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世界大百科事典 第2版の解説

でんきょくはんのう【電極反応 electrode reaction】

電極と,それに接する電解質溶液との間で進行する電気化学的な反応で,半電池反応half‐cell reactionともいう。電極反応全体は,溶液相中の物質と電極相との間におこる電荷のやりとり(不均一系電荷移動)と,それに伴って進行する各種の化学反応などから構成されている。電極反応がいずれかの方向に進行すると,電極‐溶液界面を通して電荷が移動して電流が流れる。この電流を電解電流electrolytic currentまたはファラデー電流faradaic currentといい,その大きさは電極反応の速度に比例する。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

電極反応
でんきょくはんのう
electrode reaction

1対の電極を電解質溶液中に入れ、この電極間に電圧をかけたときに、電極‐溶液の界面で進行する電気化学的な不均一系反応をいう。この場合、負の電位のかかった極(陰極)上では陽イオンの還元(たとえば、水素イオンの水素分子への還元、2H++2e→H2)がおこり(陰極反応という)、また正の電位のかかった極(陽極)では陰イオンの酸化(たとえば、塩化物イオンの塩素分子への酸化2Cl-→Cl2+2e)が同時におこり(陽極反応という)、電解電流(ファラデー電流ともいう)が流れる。いまこのなかの一つの電極について、この電極にかけた電位と電解電流との間の関係を調べると、両者の間には、

の関係が成立する。ここでiは電解電流の大きさを、ηはその電極上でおこる陰極または陽極反応O+neR(Oは酸化状態、Rは還元状態)が平衡にある場合の電極の電位を基準(電位0ボルト)として測った動作時の電極の電位、すなわち過電圧を、Tは絶対温度、またRは気体定数、αは定数で、反応によって異なった値をとる。この式をターフェル式という。ほかの化学反応と同様に、電極反応が平衡にあるときには、この反応の左に進む反応速度と、右に進む反応速度とが等しいと考えられる。この反応速度を交換電流という。電極反応を調べるのには、ターフェル式についての考察のほか、電極‐溶液間のインピーダンス測定、電気容量の測定などが行われる。[戸田源治郎]

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