生ひ出づ(読み)オイイズ

デジタル大辞泉 「生ひ出づ」の意味・読み・例文・類語

おい‐い・ず〔おひいづ〕【生ひ出づ】

[動ダ下二]
生まれ出る。生えて出る。はえ出る。
水底みなそこに生ふる玉藻の―・でずよしこころはかくて通はむ」〈・二七七八〉
育って大きくなる。成長する。
何事すぐれて見所あるさまに―・で給ひぬべきを」〈狭衣・四〉

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精選版 日本国語大辞典 「生ひ出づ」の意味・読み・例文・類語

おい‐い・ずおひいづ【生出】

  1. 〘 自動詞 ダ下二段活用 〙
  2. 人が生まれ出る。また、草や歯などが生え出る。
    1. [初出の実例]「水底(みなそこ)に生ふる玉藻の生不(おひいでず)よしこのごろはかくて通はむ」(出典万葉集(8C後)一一・二七七八)
  3. 成長する。成育する。りっぱに育つ。
    1. [初出の実例]「いとこどもぞ、〈略〉初めは、よろしとも見ざりけるを、いとよくおひいでにければ、かの男、心をつけて」(出典:平中物語(965頃)三七)

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