見所(読み)けんしょ

デジタル大辞泉の解説

けん‐じょ【見所】

《「けんしょ」とも》
見物席。観客席。また、見物人。主に能楽でいう。
芸の上で悟りえたところ。芸のみどころ。
「目利きの見出だす―にあるべし」〈花鏡
見地。立場。
「親句、疎句の―をはなれ侍るべしとなり」〈ささめごと

み‐どころ【見所/見処】

見るべきところ。見る価値のあるところ。また、見落としてはならない点。「この映画の―」
今後を期待できる優れた点。将来性。「彼は―のある若者だ」
見て判断のよりどころとする点。めじるし。
「そこにはちっと―がござります」〈咄・無事志有意〉
けんじょ(見所)

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とっさの日本語便利帳の解説

見所

能の見るべきところをいう。見物人または場所を指す場合もある。

出典 (株)朝日新聞出版発行「とっさの日本語便利帳」とっさの日本語便利帳について 情報

大辞林 第三版の解説

けんじょ【見所】

〔「けんしょ」とも〕
能楽堂などの見物席。また、そこで見る人。 「 -の御意見を待つべきをや/風姿花伝」
見物人。観客。
芸の見るべきところ。みどころ。 「目ききの見出す-にあるべし/花鏡」

みどころ【見所】

見る価値のあるところ。注目すべきところ。 「芝居の-」 「 -は立ち合いにある」
将来の見込み。将来性。 「 -のある青年」
見て判断する点。見分ける点。 「我に何の-有て罪に落すや/浮世草子・新可笑記 1

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

精選版 日本国語大辞典の解説

けん‐じょ【見所】

〘名〙 (「けんしょ」とも) (主に能楽関係で用いられて)
① 見物の場所。見物席。
※花鏡(1424)舞声為根「見所より見る所の風姿は、我が離見也」
② 見物人。観客。
※風姿花伝(1400‐02頃)二「こと葉を尋ね、品を求めて、けん所の御意見を待つべきをや」
③ 見所(みどころ)。目のつけ所。また転じて、その人の見方。見解。
※花鏡(1424)妙所之事「ただ、大かたの見物衆の見所(けんじょ)には、何とやらん面白きと見る見風あるべし」
④ 芸の上にあらわれるところ。
※至花道(1420)皮・肉・骨の事「おのづから上手に出生したる瑞力の見所(ケンショ)を、骨とや申べき」
⑤ 芸の上で悟り得たところ。見抜いたところ。
※花鏡(1424)奥段「比外、覚者智によりて、又、別に見所あるべし」

みせ‐どころ【見所】

〘名〙 とくに人に見せてやりたい得意な場面。見せるべき重要なところ。見せ場
※漫才読本(1936)〈横山エンタツ〉恋の学問「彼女への好意を見(ミ)せどころやと」

みる【見】 所(ところ)

① 見る価値のあるところ。みどころ。
※源氏(1001‐14頃)東屋「後見にもせまほしう、みる所ありて、思ひ始めし事なり」
② 見て思うところ。
※随筆・槐記‐享保一〇年(1725)正月九日「歌と茶をあれほどに忌まれしも、見る処ありてなるべき」

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世界大百科事典内の見所の言及

【能舞台】より

… 江戸時代中期には舞台の規矩も制度化し,江戸城本丸表舞台が最高の格式をもつとされた。いずれにせよ,江戸時代の末までは,能舞台は屋外に設けられ,観客席(見所(けんしよ)という)は屋内にあっても,舞台との間に露天の部分を隔てるのを正式とした。しかし明治以後,能が幕府の保護を失ってからは,役者が所有する屋内の稽古(けいこ)舞台で公開の演能を行うようになった。…

※「見所」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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