知恵蔵 「甲鉄城のカバネリ」の解説
甲鉄城のカバネリ
蒸気機関が発達した極東の島国、日ノ本(ひのもと)に住み、カバネを倒すための武器の開発に取り組む少年・生駒(いこま)が、謎めいた少女・無名(むめい)や駅を治める武家の令嬢・菖蒲(あやめ)らと出会い、カバネとの戦闘に身を投じていくオリジナルストーリーのアクション作品。
「女性キャラクターが活躍し、負け犬がリベンジするアクションもの」を作ろうと考えた荒木が、WIT STUDIOや大河内と組んで制作を開始。キャラクターは、「絵柄が他の作品に似ないこと」を重視し、80年代アニメで活躍、繊細で柔らかい画風が特徴の美樹本に原案を依頼。美樹本が作り出したキャラクターの雰囲気を生かすため、アニメのキャラクターに影をつける、目の輪郭をぼかす、まつげにハイライトを入れるなどといった処理を施す「チーフメイクアップアニメーター」という担当を設けた。その結果、美樹本のイラストをアニメの中で再現することに成功し、作品の世界観だけでなく、作画のクオリティーの高さも話題となっている。
16年3月、テレビでの公開を前に、特別先行版「甲鉄城のカバネリ 序章」が全国10館の劇場で、1週間限定で上映された。
制作スタッフの吉田史朗によるマンガ版がマンガ雑誌「月刊コミックガーデン」(マッグガーデン)16年6月号から始まるほか、同じくスタッフの笠岡淳平、三輪清宗による小説版3作が16年6~8月にかけてマッグガーデンから発売される予定。
(南 文枝 ライター/2016年)
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報