甲鉄城のカバネリ(読み)こうてつじょうのかばねり

知恵蔵 「甲鉄城のカバネリ」の解説

甲鉄城のカバネリ

日本のテレビアニメ。鋼鉄の心臓を持つ怪物「カバネ」が増殖する世界を舞台に、各地のとりでである「駅」を行き交う装甲蒸気機関車・甲鉄城に乗った少年少女がカバネに戦いを挑む姿を描く。人気アニメ「進撃の巨人」、「DEATH NOTE(デスノート)」などを手掛けた荒木哲郎が監督を、「コードギアス 反逆ルルーシュ」などで知られる大河内一楼がシリーズ構成・脚本を、「超時空要塞マクロス」、「トップをねらえ!」などで有名な美樹本晴彦がキャラクター原案を務める。「進撃の巨人」でも荒木と組んだアニメ制作会社、WIT STUDIO(ウィットスタジオ)が制作し、2016年4月からフジテレビ系列の深夜アニメ枠「ノイタミナ」などで放送が開始された。
蒸気機関が発達した極東の島国、日ノ本(ひのもと)に住み、カバネを倒すための武器の開発に取り組む少年・生駒(いこま)が、謎めいた少女・無名(むめい)や駅を治める武家令嬢菖蒲(あやめ)らと出会い、カバネとの戦闘に身を投じていくオリジナルストーリーのアクション作品。
「女性キャラクターが活躍し、負け犬がリベンジするアクションもの」を作ろうと考えた荒木が、WIT STUDIOや大河内と組んで制作を開始。キャラクターは、「絵柄が他の作品に似ないこと」を重視し、80年代アニメで活躍、繊細で柔らかい画風が特徴の美樹本に原案を依頼。美樹本が作り出したキャラクターの雰囲気を生かすため、アニメのキャラクターに影をつける、目の輪郭をぼかす、まつげにハイライトを入れるなどといった処理を施す「チーフメイクアップアニメーター」という担当を設けた。その結果、美樹本のイラストをアニメの中で再現することに成功し、作品の世界観だけでなく、作画クオリティーの高さも話題となっている。
16年3月、テレビでの公開を前に、特別先行版「甲鉄城のカバネリ 序章」が全国10館の劇場で、1週間限定で上映された。
制作スタッフの吉田史朗によるマンガ版がマンガ雑誌「月刊コミックガーデン」(マッグガーデン)16年6月号から始まるほか、同じくスタッフの笠岡淳平、三輪清宗による小説版3作が16年6~8月にかけてマッグガーデンから発売される予定。

(南 文枝 ライター/2016年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

デジタル大辞泉プラス 「甲鉄城のカバネリ」の解説

甲鉄城のカバネリ

日本のテレビアニメ。蒸気機関が発達した極東の島国を舞台に、不死の怪物と戦う人々の姿を描く、バトルアクション・ファンタジー。放映はフジテレビ系列(2016年4月~6月)。制作:ウィットスタジオ、監督:荒木哲郎。声の出演:畠中祐、千本木彩花ほか。

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