申し做す(読み)もうしなす

精選版 日本国語大辞典 「申し做す」の意味・読み・例文・類語

もうし‐な・すまうし‥【申做・申為・申成】

  1. 〘 他動詞 サ行四段活用 〙
  2. 申請して、人を地位などにつける。
    1. [初出の実例]「さばかりだにおほせられたらば、これにまさりたらむしきにも申なしてむ」(出典:宇津保物語(970‐999頃)国譲中)
  3. あることをするように申請する。
    1. [初出の実例]「頓て京都へ飛脚を立て、守護職補任の綸旨をぞ申成れける」(出典:太平記(14C後)一六)
  4. ( 「言い做す」の謙譲語 ) よい結果、または悪い結果がでるように、わざと申しあげる。内容をうまくこしらえて申す。
    1. [初出の実例]「おいらかに申しない給ひて、やがて、わたしたてまつり給ふ」(出典:源氏物語(1001‐14頃)真木柱)
  5. 申して両者の間をとりなす。
    1. [初出の実例]「さやうに殿にも上にも申なせかし」(出典:浜松中納言物語(11C中)二)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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