モリエール作の舞踊喜劇。5幕散文。音楽はリュリ。初演1670年。大金持の町人ジュールダン氏は,貴族にあこがれ,音楽,ダンス,剣術,哲学の教師を雇って修業中。彼は娘の恋人クレオントが貴族でないという理由でその結婚を拒否してしまう。若者の下僕コビエルは一計を案じ,主人をトルコの王子に仕立て,ジュールダン邸に乗り込み,珍妙な儀式を挙行,彼をママムーシ(トルコの遍歴騎士)に叙する。ジュールダン氏はすっかり満足,若者たちも首尾よく結ばれる。異国趣味に音楽,ダンスを盛り込んだ笑劇で,劇行為はすべて4幕目のママムーシの儀式に至るお膳立てとなっている。財政的理由からルイ14世がとった貴族と町人の融和策に乗って,肩書欲しさに貴族と縁組する町人を風刺,戯画化したもので,モリエールの作品中,最も視覚的楽しさに満ちている。主人公ジュールダン氏は作者自身が演じた。
執筆者:鈴木 康司
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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