ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「異型精子」の意味・わかりやすい解説 異型精子いけいせいしatypical spermatozoon タニシ,カワニナなど前鰓類の多くの種類や鱗翅類の昆虫では,受精能力をもつ通常の精子 (正型精子) のほかに,染色質の一部または全部を欠いた,形態的にも正型精子と異なった精子が同じ精巣内で同時につくられるが,これを異型精子という。異型精子をつくる種類ではどの個体にもみられ,形も種によって一定なので,いわゆる奇形ではない。異型精子は受精能力をもたないが,なぜこのような精子が正常状態でつくられるのかはよくわかっていない。核の一部を欠くとき貧核精子,核を失った型を無核精子などとも呼ぶ。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by