異型精子(読み)いけいせいし(その他表記)atypical spermatozoon

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「異型精子」の意味・わかりやすい解説

異型精子
いけいせいし
atypical spermatozoon

タニシカワニナなど前鰓類の多くの種類や鱗翅類昆虫では,受精能力をもつ通常の精子 (正型精子) のほかに,染色質の一部または全部を欠いた,形態的にも正型精子と異なった精子が同じ精巣内で同時につくられるが,これを異型精子という。異型精子をつくる種類ではどの個体にもみられ,形も種によって一定なので,いわゆる奇形ではない。異型精子は受精能力をもたないが,なぜこのような精子が正常状態でつくられるのかはよくわかっていない。核の一部を欠くとき貧核精子,核を失った型を無核精子などとも呼ぶ。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

「歓喜の歌」の合唱で知られ、聴力をほぼ失ったベートーベンが晩年に完成させた最後の交響曲。第4楽章にある合唱は人生の苦悩と喜び、全人類の兄弟愛をたたえたシラーの詩が基で欧州連合(EU)の歌にも指定され...

ベートーベンの「第九」の用語解説を読む