症状が強い喉頭炎

六訂版 家庭医学大全科 「症状が強い喉頭炎」の解説

症状が強い喉頭炎
(感染症)

 特殊な喉頭炎では、時に生命を脅かす危険性を伴います。喉頭は気管の入り口にあり、この部分がウイルス細菌に感染して炎症を生じ、高度にはれあがると気道閉塞(へいそく)窒息(ちっそく))を起こすことがあるからです。病状によっては、すぐに呼吸改善の緊急処置や入院治療を必要とする場合があります。

 このような重い喉頭炎として、急性喉頭蓋炎(こうとうがいえん)と急性声門下(せいもんか)喉頭炎があげられます。気管の入り口のふたとなっている喉頭蓋が炎症を起こす急性喉頭蓋炎小児にも成人にもみられます。軽いかぜの症状から急に症状が悪化して、高熱、激しい嚥下痛(えんげつう)(食べ物を飲み込む時の痛み)、喘鳴(ぜんめい)(呼吸時にのどから聞こえる狭窄音(きょうさくおん))を伴う呼吸苦に進みます。

 喉頭から気管の入り口まではれる急性声門下喉頭炎は、クループとも呼ばれ6カ月~3歳までの乳幼児に多く、犬がほえるような咳や声がれを伴います。

 いずれの場合も、早期に受診して適切な治療を受けることが大切です。

出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報

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