六訂版 家庭医学大全科 「急性喉頭蓋炎」の解説
急性喉頭蓋炎
きゅうせいこうとうがいえん
Acute epiglottitis
(のどの病気)
どんな病気か
気道の一部である声門(声帯のあるところ)のすぐ上に喉頭蓋という部分があります。急性喉頭蓋炎では、喉頭蓋が急激にはれるため、気道をふさぎ、はれがひどい場合には
原因は何か
通常は細菌感染が原因で、そのほとんどはB型インフルエンザ菌です。
症状の現れ方
発熱、のどの痛み、飲み込む時の痛みなどが初発症状として多くみられますが、その後数時間のうちに、呼吸困難や
検査と診断
間接喉頭鏡検査や喉頭ファイバースコープ検査で、喉頭蓋のはれを確認することで診断します。喉頭蓋のはれがひどいと、通常は観察できるはずの声帯が観察できず、気道
治療の方法
軽症例以外は、ほとんどの場合が入院治療を行います。呼吸困難がない場合は、細菌感染に対して抗生剤、喉頭蓋のはれを軽くする目的でステロイドホルモンの点滴を行いながら、呼吸困難が増強しないか厳重に観察し、治療します。
呼吸困難が著しい場合や、短時間のうちに呼吸困難が起こると思われる時は、気管内
病気に気づいたらどうする
早急に耳鼻咽喉科の診察を受けてください。呼吸困難がある場合は、できれば入院施設のあるところに救急受診してください。
塩谷 彰浩
出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報