白象(読み)びゃくぞう

精選版 日本国語大辞典 「白象」の意味・読み・例文・類語

びゃく‐ぞう‥ザウ【白象】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 白い象。普賢菩薩を乗せる霊獣。はくぞう。
    1. [初出の実例]「みれば、普賢菩薩、白象に乗て」(出典:書陵部本宇治拾遺(1221頃)八)
  3. 釈迦が母摩耶夫人に託胎したとき、摩耶夫人が夢見た象。
    1. [初出の実例]「白馬白象之後、乳水暗合、教則行焉、興廃流塞、待人待時矣」(出典性霊集‐五(835頃)与越州節度使求内外経書啓)
    2. [その他の文献]〔魏略‐臨児国〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の白象の言及

【ゾウ(象)】より

…アイラーバタはまた別の伝承では,神々とアスラの乳海かくはんの際,妻のアブラムーAbhramūとともに吉祥天と同時に現れたとされる。アブラムーは〈雲を生ずる〉の意で,このため象,とりわけ乳海の色を残した白象は雨を降らせる力をもつとされ,諸王はこれを求めたという。これと結びついて,象はむかし羽をもっていて雲のように空を飛んでいたともいわれる。…

※「白象」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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