直川郷(読み)のうがわごう

日本歴史地名大系 「直川郷」の解説

直川郷
のうがわごう

和名抄」高山寺本・東急本とも「直川」と記し訓を欠く。優婆塞貢進文(正倉院丹裏古文書)に、「紀伊国名草郡直河郷戸主邇布直文得戸口」とあるのが郷名の初見。九世紀の直川郷の墾田売券が二通残り、一つは承和一五年(八四八)五月二日の紀葛成墾田売券(大東急記念文庫蔵「遊古世帖」所収)と、貞観三年(八六一)二月二五日の墾田売券(神宮文庫蔵)である。とくに後者には「在紀伊国名草郡真川郷酒部村」とあり、「郷長紀酒人忌寸吉主」の名がみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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