直接紡績(読み)ちょくせつぼうせき(その他表記)direct tow spinning

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「直接紡績」の意味・わかりやすい解説

直接紡績
ちょくせつぼうせき
direct tow spinning

直紡ともいう。トウ (化学繊維の紡糸によってつくられる連続フィラメントの束) を所定の長さに引張り切断をして必要番手とし,よりを加えて紡績糸とする,最も単純で合理的なトウ紡績法の一種。1段式と2段式とがあり,1段式は,引張り切断とドラフト (細くして必要番手とする) を,2組のローラの表面スピードの変化によって一度に行い,2段式は,まず2組のローラの間で,軽い引張り切断をしてから,次の2組のローラ間のスピード変化で,必要番手とする2工程式をとる。直紡糸は,一般にドラフト時に分子配列がよくなるので強力となるが,伸度は低下する。比較的細番手の紡績に適する。

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世界大百科事典(旧版)内の直接紡績の言及

【直紡】より

…直接紡績の略。スパンレーヨンなどの製造において,数千本ないし数万本の長繊維束をゆるいロープの形にして巻いたトウtowを切断して,綿状のステープルファイバーにし,繊維を平行に並べ,伸ばし,撚り(より)をかけて精紡する。…

※「直接紡績」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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